以前、神保町の賢人から、
「一定以上の大きさの会社じゃないと、人は集まらないよ」
ということを教えていただいた。おっしゃる通りである。また、「人が人を呼ぶ」である。
最近、ネットで商品を購入したが運送業者が大手ではなく、5番手位の業者だった。あろうことか、届かない。大手ECサイトでは当日にも着荷するのに、1週間経っても届かない。店舗側は付き合いや料金もあり、その業者を選んでいるのだろうが、一般的な納品基準に慣れている側は不安だ。
個人宅配業界でも、
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業界の競争に負ける(シェアを落とす)
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利益確保に苦しむ
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投資ができない、人材が集まらない
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サービスが低下
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ユーザにしわよせが行く、ユーザ離れ
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さらに市場で負ける
・・・
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という負の循環に陥る。
個人宅配の業界トップは、メールでの不在通知や、配達時の携帯電話確認まで行っている。再配達の仕組みの差は圧倒的だ。またそれは、ソフト(人)の面でも言える。
運送業者が、
「ただ、モノを運んでいる。」
というのと
「お客様が楽しみにしている商品、お客様のために、迅速に、丁寧に運んでいる」
というマインドを持っている従業員で構成される業者では全く違う。
(有名な、「3人の石切り工」の話しだ。)
残念ながら、業界の後ろの業者では、めったにこういった配達担当はいない。確かに私は国内の小包配送は「宅急便」しか使わない。システムに安心感があるからだ。
さて、巷の名も無い、零細の運送業者などを見たときだ。最近良く思うのが、「ウチの会社も、人材派遣、アウトソーシングという業界のこういう存在なのかな」と思ってしまう。
人が人を呼ぶ仕組み、それには自社や、自分の仕事に対して誇りを持ってもらわねばならぬ。
「食べるために、システムを運用しているのさ」
と言うマインドでは生き残れないだろう。
「顧客とエンドユーザが安心してシステムを使えるよう、システムが止まらないよう、我々は業務を預かった。それを守り、育てる。自分のベストを尽くすのさ」
という従業員が増えれば、おのずと人は増えていくのだと思う。
また、既存を守る、よくするための必要な投資をしないといけないな、と考えを改めている。