さて、昨日ご紹介した、SASは2008年で活動30年らしいです。DVDには、至高の名曲が30曲ほど収録されていました。
ふと思ったのですが、30年で30曲と言うことは1年に1曲です。
アーティストの生涯活動でヒット曲に恵まれる方はほんのヒト握りで、あることから、30曲あるだけでもすごいでしょうが、労働者で考えると、1年に
8h × 240d = 1,920h
働いて1曲の大ヒット曲を創るわけです。20歳から60歳まで、労働年数が40年だとすると、残業なしで、
76,800h
です。先日登った六甲山を1万回以上、上り下りできる時間です。
企画書、提案書、手順書などのビジネス文書がいくらかけるでしょう?
アーティストではないので、時代を切り取る1曲を創る必要はありません。しかし、働く者は毎日それだけの時間をかけているわけで、それなりの結果がないというのは、むしろおかしなことではないでしょうか?
いや、相当におかしい。
プロデューサーのつんく♂さんの言葉によると、
「最初の2小節に、全精力をかける」
とのこと。
確かに、印税収入が長期的に続く歌(名曲うんぬん、出荷枚数にかかわらず、認知度が高く使用割合が高い曲)というのは、最初にイントロのインパクトがあります。
「ウォウォ、ウォウォ (モーニング娘。のラブマシーン)」
「パパプペポー、パプペポパー (深紫のBurn)」
「パーパーパパー、パーピーパポー (葉加瀬太郎の情熱大陸)」
など、やはり皆が知っている。
2小節と言えば、4分(240秒)ほどの曲で言うとほんの3〜5秒程度でしょうか。
パレートの法則は2:8ですが、つんく♂の法則は1:60 です。
そこに1曲の構想と、自分の資源を集中させる。
つまり彼らは、全体の1/60 に資源投下できる、スキルであったり運を持っているわけです。それを売れない清貧の時期に身につけたのかもしれない。
ビジネスの世界では、
「3年、3年必死で頑張れば、ヒトカドになれる。」
とも言われます。この場合の必死とは、”相当な必死”です。遊び無し、年中無休レベルでしょう。そこまでいかなくとも、パレートの法則によれば、40年の4分の1は、10年ですか。
おぉ、既に社会に出て10年以上経っているではありませんか。
勤勉は美徳ではあるが、絶対にあらず。ダラダラ働くのではなく、ビタッと照準を定め、集中して取り組めば、必ず結果はついてくると思います。