先日、呉~広島に再訪した。「アレイからすこじま」からはあまり艦船は見えなかった。
毎回思うのが、巷の奇妙な神格化だ。
大和すげ!
は、一部わかる。が、兵器である以上「すごい」の基準は「攻撃なり防御にいかに役に立ったか。」であるわけで、ほとんど出航もなく(燃料不足)、あたりもしないデカい大砲を積んだ「特攻という滅びの美学」の体現しているだけの「工芸品」の礼さんはどうなのか。
現代も自衛艦が1つ就役しただけで一部の国民は歓喜しているようだが、中国との予算・戦力差、アメリカとの関係を考えたらなんでそうなるのか本当に不思議。戦争に大事なのは「量と技術」。今の自衛隊は定員割れ続き、約60年前、東京オリンピック!と沸いてた1964年に中国は核兵器を持っているんだが。
あぁ税金・・・。
国を守ろうとして散った命。を貴ぶのもわかる。
が、同時に必要なのは、
国を守りもせず、責任もとらず、蒙昧な決断を繰り返す指導層の責任追及と審判。ルール順守と破った時のシステム。だろう。日本人が大好きな権威主義が出ちゃうんだ。卒業の席次で戦争の戦略が決まるとかありえんでしょ。
そもそも陸軍制度はフランス軍のパクリに始まり、それに勝ったプロイセンに鞍替え、海軍はブリテンのパクリなわけだ。遅れてた中国に勝ち、世界をまわってすでにやらかしてるロシア(バルチック)艦隊にたまたま勝ったから神国だ。というのが本当におメデたすぎる。西洋の軍礼服(これもパクリ)でキメてるけど、頭は坊主ってどういうセンスなのさ。
ちなみに陸軍士官学校の開設はフランス1776、イングランド1747、プロイセンは1704、欧州初はオランダで1616年。アメリカのウエストポイントでさえ1802年。日本は当然、明治の後。100年200年の周回遅れ・・・極東のユートピアだったんだ。今のIT構図も似たようなもの。日本スゲーと言いながら、GAFAなどの舶来サービスに乗っかっていいようにやられちゃう。そういう二面性が日本人のかわゆさだよね。
昨年、鹿屋の資料館でがく然としたのが、
・戦艦ミズーリ号での調印に参加したのは重光外相が選ばれた。当時の指導層が「天皇、総理大臣にサインはさせられない。」と判断した。
と。はぁ?ですよ。
「軍隊が守るのは国民ではなく軍隊そのもの。彼らに戦争の否定はできない。」
と司馬遼太郎が言っていたがそれだけは同意する。
#私は歴史小説を熱く語る人間が大苦手。創作、誇張、美化、文体での自己陶酔を力説されても。
当社HPにも引用している例の碑文「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」について、広島市のサイトに、「過ちの碑文あらためるべき、いや変えません。と、あるようだ。
「過ち」はともかく、文章に主語、目的語がないことが後世に問題では?いつまでも責任と対象をあいまいにすることが「日本人と日本語の美徳なんだなぁ」と考えながら散歩していた。
で、最近読んでいるのが、
で実に面白い。
明治憲法はドイツからパクり、戦後憲法はU.S.から与えられた国と、戦いで憲法を日本の100年前に勝ち取った国の成り立ちの違い。当たり前だが、18世紀の建国以降のことが8割以上以上で、日本の教育で「戦中~戦後をほぼなかったこと」のように扱っている(少なくとも私が受けた教育)とは大違いだ。
あの原爆投下に触れられているのはたった半ページだが一応、広島では一瞬で8万人が吹っ飛び、何万人も死んだとは書いている。
当時、この国の「神」を含め指導部は「何が起きたかわからないから」降伏せずに、長崎への投下を許した。今我々が選んでいる政治家、大事にしている天皇制はその系譜なんだが、本当におめでたいことだ。
#私は1度だけ選挙に行ったことがある(郵政民営化のとき)が、今後もいくことはない。よくわからない政治家や政党への1票で世界が変わったら奇跡だ。
なお文中に「200万人の軍人が本土に」と書いてあったがそれは誤認だ。
中国大陸や、東南アジアの島にいる、兵器もろくに無く戦えない人間を楽観的に数えただけで、制海権がないから本土に輸送もできない。また原爆だけが直接の降伏要因ではなく、「日本が交渉役に期待していたソ連が攻めてきた。」から。1945年4月に中立条約の更新はない、と言われてたのにどうしてそういうなるのか。ヤルタ会談で「ソ連は日本攻めるよ」としっかり合意されてるのは当然知らないわけで。
そういうこと(国際社会常識)を学校で教えずに、強い交渉などできるわけがない。
責任追及されないように巧妙に仕組まれたシステム(法律、教育、価値観)で、世の中が変わるわけはない。
日本はまったくもって「戦争や外交のプロ」ではない。日本史に「外国」が出てきたのは本当に数える程度であり、「内戦の規模、期間」もしれている。易姓革命なんてありえない。良くも悪くもユニークで平和な国。そりゃどこでもゴミ拾いとお辞儀が大好き。外人から見ると「尊敬」ではなくて「SUGOI=エンターテインメント」なだけだが。
なぜ(背景)
何を(判断)
こうなった(結果)
の検証なり反証こそが歴史を学ぶ一番大事なことで、そこから論理性が培われるのだが、
忘れたくなるような痛い思い
をすると、
いいところだけ
しか記憶に残らないのは人間の性なんだろう。真の問題は、痛い思いに至ってしまうプロセスなんだが。
夜の繁華街は若者なりで享楽的ににぎわっていた。国や世界に訴えれるのは、まずはヒロシマからなんだろうけどその気概は感じられない。原爆資料館の展示もマイルドになっている。悲惨さに目を背けてどうするのか。
#おそらく「中央の指示」なんだろう。地方交付税という人質とられてるわけで。来年は
いやなものは見ない。という被害者意識の主張だけでは他人は変わらない。「誰かがこうしたら、こうする。」という強い意志表示と実行だろう。だから過ちは今後も繰り返される。
まずは自分らの歴史をしっかり自覚、認識すればいい文化、ルール、将来像が生まれると思うのだが一部、いまだに戦前(精神論大好き)なんだな。
Replog!大阪のITサービス会社Rep1代表のブログ
過ちは繰り返す。というか繰り返してる。
2022.11.27 カテゴリー: コメント
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