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Replog!大阪のITサービス会社Rep1代表のブログ

金沢行路で見た美田と教育

2013.11.28 カテゴリー: OFF・食

メランコリックな風景

無事、講演を終え金沢から帰阪した。

列車からの風景からは、日本の原風景のような美しい田んぼ、瓦ぶきの日本家屋がたくさん見えた。遠くには両白山地の連峰が雪化粧をしている。

郷愁、感傷的というか、メランコリックというか。
なぜ、こんなに列車は居心地が悪いのか。

風景を楽しむのはよい。そこに映る家屋にそれぞれの家族の生活があり、現実がある。車窓では「横」をみる。その、「現実」に長く座らされ、見せられることが、違和感を禁じ得ないのだろう。

たぶん私は、家族というユニットへの意識が希薄で、適切な距離感がわからないままこの年になっているからだろう。


車なら、「前」を見ていないと危ない。

飛行機なら、離陸した瞬間から、

「あ、都市が小さくなっていく」

と、「(眼)下」を見る。

そこにある人も生活も感じなくなる。雲の上には誰もいない。現実世界は見えない。束の間の、シャバ外がある。
もちろん、キャビン内はシャバである。ヒエラルキーもあるが、外地についてしまえば、

「知ってるひと、道、なーい。」

となる。


美田を失うこと

講演については、担当教授から「ちょっと高度だ」と言われた。

内容について、再度考えた。

「学生は、失った経験がまだまだ少ない。」

ということに気付いた。
我々は仕事や日常生活を通して常に、何かを選択して、何かを失っている。

選ぶということは、他方を捨てるということだ。
トレードオフの関係。

オカネ、経験、家族、を得る代わり、必ず何かを失っている。
時間は必ず失う。

何もかも得る、などはできない。
学生は、まだまだ「得る」ことの割合がおおいのだ。失ったことなど、しれている。

「失うこと」

を学んだ時、知った時こそ、人は一皮むけるのではないかと思う。

帰りの電車で、美田をボゥと見ながら、

「子孫に美田を残すな。教育を残せ。」

と考えていた。

 みんなが選ぼうとする既にある美田より、
 みんなが選ばない小さな野山に、あなたに合う価値はあるかもしれませんよ。

ということを伝えたかった。

プロフィール

株式会社レップワン
代表取締役 福田兼児

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