大阪は、やっぱりラテン都市だ。
日曜の夜、大阪ドームのすぐ近くで信号待ち中、人がたくさん出てきた。
「何かイベントだったんだな。」
なぜか、ギャル が愛車に近づいてくる。
200% 風営法がらみで働いてます!!という風体だ。
「ちょっとお兄さんお兄さん、
1,000円あげるから梅田まで乗せてってーや!」
一瞬、目と耳を疑った。
ヒッチハイクでもない。売買春ならぬ、買車ではないか。
いやしくもこのプレジデントの時間を 1,000円で買おうとは。
梅田まで15分として、時間単価4,000円。経費込み。
かけだしSEと同レベルではないか。
大胆不敵なヤツだ。面白そうだったので即決。
「!!
自分らおもろすぎる。カネはいらん。いいよ、どうぞ。」
気分は、トランスポーター。
なんかの企みだったらおもしろい。ドッキリかしら。
と、ギャル2人組が乗り込んできた。一人は完全に酩酊している。
どうやら、2名ともキャバクラ嬢らしい。24歳。
ピンクなパフュームがきつい。
そうとうストレスがたまっているようだ。
1名に、「喫煙は勘弁してね」といったら、窓からポイ捨て。
他の1名が、窓を開けてシャウトしだした。
我が愛車は、忌み嫌う街宣車と化した。
・「あのねーちゃん、*すぞ!」
どうやら、「ビッグバン」のイベントだった。隣の客といさかいをおこした。
・松島新地で幼馴染が*を売っているから、左折して右折して店の前に行ってくれ。
実際に店前を通り、そこでもシャウト。
・「里いもみたいな顔した店長」に、「店には週7出勤ネ」と言われている。
「遠まわしに言うなや。休みなしってことやんケ。」
・「大阪のイルミネーションは税金のムダやんケ。高い税金はらってんねん。」
・「店で、したくもないハゲおやじの相手しとんねん。」
・彼氏と後部座席で、電話でケンカをしだす。「**かけて燃やしたろか」
・これあげる!とテープをくれた。
何に使うのかは、まぁいい。そんな時代だ。
道中15分ほどだったが、
・日本における、特定市場の黙認状況
・若い女性の労働力、元気さの向け先はないものか
・教育の大事さ、シャウトの必要性
を考えさせられた。
・お兄さん、クラブ一緒にいこうや!飲みにいこうや!
・電話番号おしえてや!
・次に会ったら結婚しよな!
・1,000円
は、丁重にお断りした。
ルール:プロフェッショナルは、クライアントと線を越えてはいかぬ。
無事、ミナミまでのミッションコンプリート。
背徳タブレットでも落とされてはかなわん、と、車内も検疫した。
が、返したはずの1,000円が助手席に残った。
ジェイソン・ステイサムどころか、
プチ白タク
やないか。
さて、私は彼女たちがいるような店には行っていない(はず)。
が、
広義、私が夜に落とすカネは、
彼女たちのアイドルユニットの観覧料に消え、
こういうふうに戻ってくるらしい。
今後のふるまいを考えさせられるイベントだった。