先の週末は大事なリプレース案件があったのだが、担当は当社のネットワークのエース。
彼は、オペミスなしの天才外科医ごとき勝率を誇る。
「立ち合いはいらないんじゃない?休んでいい?
僕の工数分、手当増額するからがんばってネ。」
と、旅に出てしまう。
「立ち合いという名の誠意」
は、営業には当然かもしれない。
確かに顧客目線の感情論では、
「いてくれた、来てくれた」
というのは大事なことだ。 が、その職責 / 職位を考えた時はケースバイケースだと思う。
権威 / 肩書き主義に陥らないようにする。
上位は現場に任せ、責任のみを取る。
罪人を創らない。
現場を創る、守るのは現場である。
というプロ意識を常に持たせ、かつ安心感を創る。
という責任と実行の共創・協働精神が大事だと思う。
当然、今回のプロジェクトでも責任者として逐次、課題の発見には注意した。
といっても、エースは課題を自分でつぶしていったが。
2013年のプロジェクトのこと。
当社は孫請けの立場。相当に大がかりな案件。1台1億円近くするNW機器の入れ替え。
エンドユーザの社長、元請の支店長ら、そうそうたるメンツが第1回作業に顔を出した。
で、こけた。
次、2回目のリトライには要職は誰もいない。
「うまくいった場合の喜び」 を、儀礼的に分かち合うためであって、「うまくいかなかった場合」のドッチラケ。
成功、順調は当たり前。失敗時は寄れば寄るほど、「責任所在論」ばかり盛り上がる。
そういうのが嫌なので、当社では案件ごとに、売上・利益を都度シェアするようにしている。
「この仕事の報酬は別建て。だから、がんばって。」
という感じ。
欧米では「JOB DESCRIPTION」に記載されていない以外のことはする必要は無いともいう。契約社会。
「対戦勝負」
つまり相手があってのザロサムゲームの場合は、職位・位置エネルギーという「精神的支柱の存在」は大事かもしれない。
が、自分がやるべき仕事がはっきりしている場合、作業前に勝負はほぼついている。準備にどれだけ費やしているか。
旅については、準備していても、期待していても、
「行ってみないと、やってみないと、見てみないと、わからない」
が面白い。
「一人旅で面白いのか?」
と言われるが、
「他人と日程や行程のすり合せをしている時間に、発ってしまっているんだ。」
としか言いようがない。すべては自己責任。
今回、大阪から500km程度のところ。という円で思案した結果、山口の角島にターゲットを定める。「信じがたい」と評判の景色らしい。CNNが報じる、日本の31個のキレイな場所の一つもあるらしい。島めぐりの一環。長門湯本温泉に投宿する。
いい感じ。あの、戦艦「長門」の地。
フム。
こちらは伊良部大橋。
来訪者数は少ないが、橋のスペックとしては上になるんだろうか。
フムフム。
昼食をとった道の駅に、ご当地キャラがいた。
四肢と顔がない。 アブない容姿。
ますますアブない。 子供半泣きやがな。
この道の駅(大混雑だった)で昼食を取ろうと決めて以来、
を興味深く見た。
1,600体以上がエントリーとは。日本全国キャラだらけやないか。
「ゆるキャラ」とはよく言ったもので、
ゆるい= とげを無くした
キャラ(キャラクタリゼーション) = 擬人化
である。それぞれのキャラのなりたちを見るに、
・アピールしたいこと
・特産、特技など
を、ゆる~く交配 or これでもかとてんこ盛り にし、
ストーリー(寓話)をつくり、かわゆいネーミングをする。言い換えれば「ゆるキャラ」は
現代消費社会の妖怪=ばけもの
である。かつて妖怪とは、怪談のアイコンであった。 が、現代においては
「消費という怪物の尖兵」
なのである。
衆人の親近感をとらえ、短期 / 長期記憶に残るようにし、購買につなげる。
マジ妖怪では購買意欲がわかん。
かわゆくすることで、ブランディングや購買促進を狙う。有名タレントを使うより、アルバイトや派遣スタッフに中に入って演じさせたほうが安く上がる。
なお、 「ブランディング」に必要な「ネーミング」には「ラ行」を入れるとよろしい。 というのはよく言われること。
ポルシェ
メルセデス
BMW
スバル
レクサス
マセラティ
ベントレー
キャデラック
クルマに絞っただけでもざっとこれだけ頭にこびりついている。
我が 「レップワン」もたまたまラ行が入っていた。設立当初には考えもしなかったので、単なるラッキー。実は当社にもキャラクターはいて、素案は私である。理由として、
・ ダイキンの「ぴちょんくん」が好き。
・ 一部上場の顧客。にもかかわらず、ゆるキャラが活躍している。
※ゆるキャラグランプリにも出ている。
そこからの、「パクリ」。
確かに、キャラを前面に出したほうが、現実の人が言っているよりソフトタッチになる。が、商品やサービスが擬人化に足る確固たる品質があっての話。マーケティングの一環として、擬人化されたモトネタ(売りたいモノ・コト)を寓話も交えて、どうアピールするか。
昔はモノや情報が無かったので、人々は飢えていた。が、今は誰でも情報の発信者となれる。いわゆるCGM。
情報はたくさんあるので、今度はヒトが偏りだした。やれ
・評判、クチコミだ
・あの有名人が言っていた
と。
多様性の時代と言いつつも、人間がやることにそう変わりない。
そういえば、ゆるキャラのランキングは何をもって順位づけされるのだろうか。
ゆるキャラ=妖怪の作為的な成り立ちを考えた時、好き / 嫌いというネットワーク票ではなく、その市場効果=営業成績とかのほうがスッキリするような。
新地クィーンも、アイドルの選挙も、票は客が買えるものなのだが。