ワインをたしなむとき、
「うまい、まずい」
で表現するのではなく
「私の口に合う、合わない」
と表現するほうがスマートである。先のエントリーで「好き、嫌い」と書いたのは間違いで「合う、合わない」がよりよい。
期待外れの合コンでため息をつくよりは「個性的だよね、チャーミングだよね。」などと接していればまだ救われる。たいがい、相手も思っているものだし。
会話でも、そういった言葉の端々や言い回しが一番重要であったりする。この点が日本語の奥ゆかしさというか、ちまちまセンスというか。語感やボキャブラリーをおろそかにする人間は、それだけで相手の感情を害することもあるし、もったいない。ずっと前に電話でお客さんに
「○○さん、大阪にチョコチョコ来ているんですね」
と言ってしまい、語感が気になって夜も眠れず朝1でお詫びの電話を入れたこともあった。言葉に対して人一倍小心者だからこそ、今まで生き残っている部分はたいがいある。
また、できる人はほとんどのたわいもない会話中も、どこかでガツンというフレーズであったり深いセリフを言う。キャッチコピーの名人である。ただ、過剰なフレーズづくりはいただけない。あくまで自然に出るもの。話す言葉すべてが通じるなんてことは無い。リーダーというものは、
言葉の重さを理解し、短い言葉の中に、簡単に、ポジティブに、重要な要素を紡げるか。
も、大事なスキルだと思う。詩人かいな。