結果に対してとやかく言うのは、誰でもできるので好きではないが、昨夜の韓国戦は、サッカーだけではない日本の象徴的な結果だった気がします。
先日、仕事後に大阪城公園外周を走っていました。そこで面白いことがありました。
後ろからさっそうと駆けてくる某がきたな、と思ったら私を抜いて30mくらいで歩き出す。
私が近づくと、また走り出す。また30mくらいで止まる。
そんなこんなを繰り返しているうちに某は止まって後方に去り、私は走り続けていた。
そのやり取りで思い出したのが、先日のTV(ヤベッチサッカー)のヒトコマです。日本代表の松井選手と長友選手が出演していました。
「ウサギはカメを見て走っていた。カメはゴールを見て走っていた」
という岡田監督が話をし、いい話しだなと思った。と両選手は言っていた。
「その言葉って、最近の何かのビジネス誌に載っていたような、なんだっけ」と思いつつ、TVを消しました。
まさにランニングの状況はウサギとカメだったのかもしれない。今年から5kmを週に2、3回は走るようにしているので、公園外周は止まることなく走ることができるようになりました。
私は仕事ではウサギだろう。セッカチなその日暮らしで、目指すゴールにコツコツ向かっているか。
会社もそうだろう。中ばかり見ている。
社内政治は無いが、特別な何かもない。必要なのは顧客と築く自分たちのゴールの設定と歩みだ。
日本もそうだろう。欧米を追いかけ追い越し、高度成長期などと急速に駆け上がったのだが、ひずみがでているのではないか。
ビジネスとは、走り、もしくは歩き続けることだ。
さて、韓国との一戦について。そもそも日本の文化は大陸から持ち込まれたものである。アイデンティティやイデオロギー、歴史的経緯とは言え、なぜそこまで韓国をライバル視するのか、という私個人の価値観が前提にはある。
事務所から少し歩けば、ミナミなどは韓国系の方が地主の土地も多い。高級車しか止まらない駐車場にはハングルで案内文が書かれている。マスコミが、国民にあえて知らせないところで、かの地の方々はこの国で大きい力を持っている。
また我々の世代、また下では、平均値の学力、体力ともに韓国の若者に負けている。私は以前に韓国の青年を雇用したことがあった。彼らは非常にストイックだ。そしてドライな一面も持つ。アウェイである日本においては、決して全ての能力が発揮できるわけではないだろうが、与えられた環境や条件にに耐え、がんばっていた。
「なぜ、耐えれるのか」
と聞くと
「2年間の徴兵制の効果はあると思う。」
と彼は答えていた。私はそこで初めて韓国の徴兵制度を知った。そこでかの国を見直した。日本も、ニートだフリーターだと言わず、25歳までにせめて1年の徴兵制を設けたらどうか。もちろん全員義務だ。それこそ日本という国を意識することはできるだろう。
隊によって連帯もできる。知識もつく。日がなバーチャルオンラインで過ごすよりよほど健全だと思う。安易かつ過剰なサービスを客に強いさせる産業でアルバイトをするよりよほど時間的価値は高い。
大学を出てから居酒屋に勤め、客にひざまづいて何が生まれるのか。感謝と言うものは家族から幼少期に教えられる当たり前のことで仕事以前のことだ。
専守防衛という美学が誤解をされ、人間関係でも防衛だけしかできない人間が育っているのではないか。社会に出てから、人間の根幹を教えなければいけないようでは、生産性が低くて当たり前だ。現代戦争においては専守防衛より、ミサイルの発射ボタン一発による先手必勝、これのみだ。日本という国は戦争によって何もなくなった。我々の父母世代が何もないところから、何でもある国を作った。そして、何でもある国から生まれた世代は、何かを生み出すことができるのだろうか。
先ほど、ビジネスとは走り続けることだ。と書いた。「言われたから走る」では意味がないし、続かない。「自分で考えながら走れる」人だけが生き残れる。